【RHEL 10: PostfixとDovecot】RHEL 10におけるPostfixとDovecotのSSL化(備忘録)

Postfix & Dovecot

1 はじめに

本記事は、 Let's Encrypt で取得したSSLサーバー証明書を使って、
基本設定後のメールサーバーPostfixとDovecotをSSL化する方法について
備忘録としてまとめたものです。

OSの入れ換えの度に、メールサーバーのPostfixとDovecotを再設定するわけですが、
今まで参考にしていたページが無くなってしまっていたりします。
ですので、このメモを残しておくことにしました。

本記事で示す設定は、表1-1に示すソフトウェア環境下においてのものです。

「SSL/TLS」は文脈によって、慣習の「SSL」と記述することもあることをお断りしておきます。

なお、PostfixとDovecotの基本設定については、次のページをご覧ください。

【RHEL 10: PostfixとDovecot】
RHEL 10におけるPostfixとDovecotの基本設定(備忘録)

2 Let's EncryptでのSSLサーバー証明書取得

PostfixとDovecotをSSL化するには、SSLサーバー証明書が必要です。
本章では、SSLサーバー証明書の取得について簡単に示します。

2.1 Let's Encryptの導入とSSLサーバー証明書の取得

Let's Encrypt の導入とSSLサーバー証明書の取得については、次のページをご覧ください。

【Let's Encrypt】
RHEL 10 + Apache 2.4にLet's Encryptをインストールする(2025年11月Snap版)

2.2 SSLサーバー証明書が保存される場所

Let's Encryptで発行されるSSLサーバー証明書は、
サーバー証明書中間CA証明書の2つの証明からなります。

中間CA証明書とは、
電子証明書(デジタル証明書)を発行する認証局が、
自分自身の認証のために発行する電子証明書の1つです。
中間証明書」とも言います。
CAとは「Certification Authority」の略で、認証局を意味します。

電子証明書はインターネット上で本人証明を行うために使用されており、
この証明書を発行する「信頼できる第三者」のことを認証局と言います。

他にも、暗号化用の秘密鍵も発行します。

サーバー証明書や秘密鍵は“/etc/letsencrypt/archive/”以下に保存され、
表2.2-1に示すパスにシンボリックリンクが作成されます。

シンボリックリンクのリンク先は、
SSLサーバー証明書を更新するたびに新しい証明書に変更されます。

3 Postfix

本章では、PostfixをSSL化する設定を示します。
SSL化前の基本設定は既に済んでいるものとして、SSL化する設定だけを示します。

PostfixのSSL化は、”/etc/postfix”ディレクトリ下にある次の2つのファイルで行います。

① “main.cf
② “master.cf

各項目の詳細な内容やパラメータ値は、下に示すページに記載されています。
そちらで確認していただければと思います。

Postfix 設定パラメータ

3.1 main.cf

SSL化するための設定項目を表3.1-1に示します。
表最左欄の項目は、“main.cf”ファイル中にサンプル記述がないため、新規の追加項目となります。

3.1.1 SSLサーバー証明書のパス設定

下に示すよう
smtpd_tls_cert_file”に「サーバー証明書+中間CA証明書ファイルのあるパス、
smtpd_tls_key_file”に、秘密鍵ファイルのパスを設定します。

各ファイルのパスは、2.2項で示しました。

3.1.2 SSL/TLS通信のための設定

基本的には、
下に示すものをそっくりそのまま“main.cf”ファイルに写します(ファイル最下部がよいでしょう)。

特に、接続キャッシュファイルのファイル形式は、RHEL旧版では“hash”でしたが、
RHEL 10では、“lmdb”に変更されていることに注意してください
(BSDとの著作権問題で、“hash”が使えなくなったとのこと)。

3.2 master.cf

わたしがインストールしたPostfixの“master.cf”には、smtpsの設定がなく、
全く同じ内容のsubmissionの設定が2つありました。

ですので、RHEL 9の“master.cf”中のsmtpsの設定をコピー、 2番目のsubmissionと置き換えました。

下に示すものを、コピーすれば良いでしょう。

各パラメータの意味用途は、次のページでご確認すださい。

Postfix 設定パラメータ

4 Dovecot

本章では、DovecotをSSL化する設定を示します。
SSL化前の基本設定は既に済んでいるものとして、SSL化する設定だけを示します。

本記事では、POP3SIMAPSのポートを有効にし、
SSL化前に使用していたPOP3、IMAPは無効とする方法を示します。

4.1 SSLに関する設定

SSLに関する基本設定は、“/etc/dovecot/conf.d/10-ssl.conf”のファイルで行います。

4.1.1 SSLの有効化

ssl”の項目が“no”だったら、“yes”または“required”に変更します。

4.1.2 SSLサーバー証明書のパス設定

下に示すよう
ssl_cert”に「サーバー証明書中間CA証明書ファイルのあるパス、
ssl_key”に秘密鍵ファイルのパスを設定します。

パス・パラメータ値直前の“<”文字は必須です。

4.2 SSLポートの有効化

IMAPSPOP3Sポート有効化は、
/etc/dovecot/conf.d/10-master.conf”のファイルで行います。

4.2.1 IMAPの無効化とIMAPSの有効化

下に示すように、IMAPのポートを無効化し、IMAPSのポートを有効化します。

4.2.2 POP3の無効化とPOP3Sの有効化

下に示すように、POP3のポートを無効化し、POP3Sのポートを有効化します。

以上

本記事の元となっているWordで作成したPDFを
ページ最後に貼り付けました。

少しでも役に立てていただければ、うれしく思います。

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